北海道ツーリングレポート  北海道ツーリング HOMEへ
 初の北海道一人旅、初の道内全日程晴天、初のビッグオフ!
その小高い丘を登ると、別世界・・・・ 満月の下に根釧原野が広がっている。 ただただ広大な、黒々とした大地だ。
百八十度、遮るものひとつない大平原に、農家の小さな灯りが星の数より数倍希薄な密度でちらばっている・・・
ここ、中標津にある開陽台に憧れて、何度も足を運んだ北海道のトラベルレポートです。
ようやく北海道にも本格的な開発が始まった80年代、 ブームで賑わった90年代初頭…
あの頃にTOURINGできた事を嬉しく思う。
HOKKAIDO SOLO TOURING '93
1993年8月17日〜26日
with YAMAHA XTZ660 TENERE


8月23日(月)雨のち曇
朝6時にロビー集合。 夜中に降っていた雨はまだ残っているようだ。 今回の北海道で初めての雨が上陸5日目(まだ雨の中は走っていない)。 ここまで晴天続きだったので仕方ないですね。

ツアーのグループはA班とB班に分かれて、A班は船、私のB班はバイク(自転車)で出発です。
栄浦からワッカまで走りましたが、カッパ着用のせいか汗だくです。 息が上がるまではないけど、けっこうしんどいです。 ワッカに着くと雨は上がっていてオホーツク海側へ歩きます。 メノウと呼ばれる赤い石を一攫千金で探したが全くダメでした(>_<)

栄浦ハーバーへ帰ってきて、今度は船に乗ります。 ヤマハのエンジンが2基ついた船(漁船?)でウィリー気味に進み出し、サロマ湖を抜ける。 オホーツク海へ出てからもどんどん沖へ行き、海から北海道のオホーツクラインを見ました。 もう雨もすっかりあがって空は真っ青で感激。

再び湖内に戻って、今度は魚釣りです。 糸釣りなる事をするのだが、初めのうちはコツがわからずエサが外れたり取られたりでしたが、後半は追い上げて7匹釣り上げました。 これにてサロマ観光局から"釣り師A級"の認定を受ける(笑)
この後宿に戻り、先ほど釣り上げた魚はオーナーが調理してくれて食べてしまいました。



昨夜の盛り上がりと楽しかったツアーを共にしたメンバーと記念写真を撮り、オホーツクラインを北上したのが午前10時半。
すっかり青くなった空。 最高の気分で日本最北端の宗谷岬という磁力に引きつけられた。

5年ぶりのオホーツクラインは、相変わらず真っ直ぐで何もない道です。 過去のツーリングでは左側にあったオホーツク海が右にあるのが僅かな違い。 どちらが良いかというと、やっぱり遮るものがない左側の方が良いな。 北海道は時計回りにまわれ! よく言ったもんだ(笑)

北海道で初めての夜は駅宿だった。 '85年にオホーツクラインを南下し、夜8時過ぎにたどり着いた紋別駅だ。 しかしその紋別駅も今はもう無くなっている。 なんだか淋しくなった紋別駅の町を抜け、どんどん北上する。

昼過ぎになって空が曇りだした。
昼食もまだなので休憩するか… 音に聞く「えさしYOU」の斜め前にある喫茶店で1時間ほど休んだ。



今にも泣き出しそうな空とにらめっこしながら午後4時半、ついに宗谷岬に到着。
すっかり整備された駐車場にバイクを止めた。 北の海を見るが今回もサハリンは見えず。
30分くらい体を休めて家族への土産物を買い出しに行く。 新しい店とかはないので、いつもの店へ。

海を見ながら考えた結果、今日はここで泊まることにした。
日本最北の地での野宿だ。 そこで思い出したのが最北ガソリンスタンド・安田石油がやってるライダーハウス。
早速バイクで給油に行き、お決まりのキーホルダーをもらってからライダーハウスの事を聞いてみると、昨年火事で燃えてしまい、今年はやってないんだって〜
最北端の宿という評判の良い民宿があるが、いまいちその気になれない。 しょうがなく数年前に女性の自殺があったという最北端のバス停へ行くと、チャリダーが手紙を書いていた。 
「今夜はここで泊まるの?」と聞くと若いチャリダーは、元気に「ええ、そうです」だって…
彼は何も知らないのだ。 まぁ他に人がいるならってことで「一緒させてもらってもいいかな?」と聞くと「一緒に飲みましょう!」と返ってきたので決まり(笑)

テネレをバス停の横につけてシュラフだけ取り出し、待合室の隅に置きました。 先ほどのチャリダーはやたら多くの手紙を書いているので何かと尋ねると、彼は今春に高校を卒業したばかりで、同級生に宗谷岬まで自走して手紙を出すと宣言したそうで(笑)
おっと、卒業アルバムの住所録を見ているではないか! 自転車の旅でよく持ってきたな!
彼がハガキに感動を書き連ねるように、ここの壁の至る所には訪れた人々の想いが書かれていた。

日が沈みかけた頃にはチャリダーが4人に増えました。 その内2人はテントを張るそうで、バス停泊は私を含めて3人です。
外へ出ると真っ暗。 今夜の宴会用にビールと食料を買い出しして、ライトアップされた最北端の碑で集まる。 さすがに海風が強くて寒いので真っ暗なバス停に入り、ロウソクの炎で宴会です(事情を知ってる私には少し恐ろしい炎に見えましたが…)
ここでは年齢差はなく、それぞれが体験した北海道を語り合い。ビールをがんがん飲みました。 そして散々眠くなってからシュラフに入り込む。 眠る直前に自殺話をしてあげたら皆さん酔いが醒めてました(笑)
私は途中で目が覚めると嫌なので一気に眠ったZzz...




船長の家



サロマ湖のワッカから
オホーツク海へ出る



船上で釣りをしていると
群がってきます



船長の家の前で



夜の宗谷岬
日本最北端の碑




今日の宗谷岬



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